米軍にて使用されている、OCOKA Terrain Considerations : 地形分析手順を紹介します。この手順により、対象の地形を読み取り、その場での戦い方を割り出すことが出来ます。
Observation and Fields of Fire – 監視と射界
Cover and Concealment – 掩蔽と隠蔽
Obstacles – 障害
Key terrain – 緊要地形
Avenues of Approach – 接近経路
Observation and Fields of Fire – 監視と射界
視界や可視状況など、監視に関わる影響と、射界(射撃可能な範囲)の評価を行います。これにより下記の点を特定することが出来ます。
- 戦闘の行われる可能性のある地域
- 防御のために適切な地形と、各種兵器の位置
- 最も脆弱である場所の識別
- Observation – 監視
- 天候による可視性への影響 (霧、砂嵐、夜間など)を考える
- 監視は、原則として高い位置から行うことで、最高の結果を得られる。
- 天候による可視性への影響 (霧、砂嵐、夜間など)を考える
- Fields of Fire – 射界
- 現地点から射撃可能な範囲を考える。
- また射撃には原則として2つのタイプに分けられる
- ①小銃や機関銃など、直接照準射撃が出来る物
- ②迫撃砲や艦砲など、間接照準射撃が必要な物
- また射撃には原則として2つのタイプに分けられる
- 現地点から射撃可能な範囲を考える。
Cover and Concealment – 掩蔽と隠蔽
対象の地域には、どのような掩蔽物とどのような隠蔽物があるのかを確認します。
- Cover – 掩蔽
- 弾丸や砲弾などから自身の身を守ることのできる物
- Concealment – 隠蔽
- 自身の身を隠すことが出来る物。弾丸や砲弾から身を守ることは出来ない。
Obstacles – 障害物
対象の地域には、どこにどの程度の障害物があるかを確認します。
障害物とは、移動できなくなるような物や、前進の妨げになるような物、前進の動きを遅くさせたり、迂回しなければならなくなるような物を指します。
- 例
- 建物、急な斜面、川、湖、森、砂漠、沼地、ジャングル、都市、地雷原、トレンチ、有刺鉄線など
Key terrain – 緊要地形
対象の地域には、どこに緊要地形があり、どのような利用をすることが出来るのか、又はどのような利用をされるとまずいのかを判断します。
緊要地形とは戦闘を、有利あるいは不利にしてしまう、特徴的な地形の事を指します。
Avenues of Approach – 接近経路
上記の点を考慮しながら、どのような接近経路があるのかを判断します。