無線の簡単な各要領を紹介します。
受報者呼び出し
米軍英語
Alpha 1-1 “Bravo 1-2,Bravo 1-2. This is Alpha 1-1. Over”
Bravo 1-2 “Alpha 1-1, This is Bravo 1-2 . Over”
英軍英語
Charlie 1-1 ” Hallo Delta 1-2, This is Charlie 1-1. Over”
Delta 1-2 “Hallo Charlie 1-1, This is Delta 1-2. Over”
日本語
Echo 1-1 「Foxtrot 1-2、Foxtrot 1-2こちらEcho 1-1。送れ」
Foxtrot 1-2 「Echo 1-1 こちらFoxtrot 1-2。送れ」
これは何かしらの内容を通報する際、まず受報者に受信の余裕を持たせるために行う呼び出し方法です。内容を告げず、呼び出しだけ行います。
またOver以外にも、SendやGo aheadを使用することがあります。Overの返信を期待するに比べて、Sendは返信せよ。Go aheadは絶対に返信せよとの意味があります。
また今回は相手の呼び出しを確実にするため、米軍と日本語の方は2回呼び出しを行っています。
無線確認
英語
Alpha 1-1 ” Bravo 1-2, This is Alpha 1-1. Radio Check. Over”
Bravo 1-2 ” Alpha 1-1 This is Bravo 1-2. Loud and Crea. How Do you hear me. Over”
Alpha 1-1 ” Bravo 1-2 This is Alpha 1-1. Loud and Crea. Out”
日本語
Echo 1-1 「Foxtrot 1-2 こちら Echo 1-1。感明送れ」
Foxtrot 1-2 「Echo 1-1 こちらFoxtrot 1-2。感明良し。感明送れ」
Echo 1-1 「Foxtrot 1-2 こちら Echo 1-1。感明良し。終わり」
無線確認を行う際は、こちらがしっかり聞こえても、相手は良好に聞こえていない場合があります。なので、出来れば相手に対しても聞き返すようにしましょう。
無線が不明瞭な場合
英語
Alpha 1-1 ” Bravo 1-2, This is Alpha 1-1. Radio Check. Over”
Bravo 1-2 ” Alpha 1-1, This is Bravo 1-2. (Very) Weak. Over”
日本語
Echo 1-1 「Foxtrot 1-2 こちら Echo 1-1。感明送れ」
Foxtrot 1-2 「Echo 1-1 こちらFoxtrot 1-2。感明不良」
無線が途切れた場合
Alpha 1-1 ” Bravo 1-2, This is Alpha 1-1. Radio Check. Over”
Bravo 1-2 ” Alpha 1-1, This is Bravo 1-2. Cutting. Over”
日本語
Echo 1-1 「Foxtrot 1-2 こちら Echo 1-1。感明送れ」
Foxtrot 1-2 「Echo 1-1 こちらFoxtrot 1-2。無線途切れた。送れ」
無線が途切れた際は「再送せよ、送れ」 “Say again. Over”などと返してもいいかと思います。
文の訂正
英語
Alpha 1-1 “Bravo 1-2, This is Alpha 1-1. *******(誤) Correction. ******(正). Over”
日本語
Echo 1-1 「Foxtrot 1-2 こちらEcho 1-1。*******(誤) 訂正(もとい)、******(正)。送れ」
英語の場合は “Correction” を使用し、日本語の場合は「訂正」または「もとい」を使用します。
文の区切り又は一時停止
英語
Alpha 1-1 “Bravo 1-2, This is Alpha 1-1. Break ******* Break. Over”
日本語
Echo 1-1 「Foxtrot 1-2 こちらEcho 1-1。ブレイク*******ブレイク。送れ」
一時停止
英語
Alpha 1-1 “Bravo 1-2, This is Alpha 1-1. ********. Break”
日本語
Echo 1-1 「Foxtrot 1-2 こちらEcho 1-1。*******ブレイク。」
“Break” (ブレイク)は分かりやすく文章を区切ったり、無線を区切る際に使用します。これは考える時間が必要になったり、他の部隊が無線を使えるよう空白を開けてあげるなどの意味があります。
無線交信終了
英語
Alpha 1-1 “Bravo 1-2,This is Alpha 1-1. —————. Out”
日本語
Echo 1-1 「 Foxtrot 1-2 こちら Echo 1-1。————–。終わり」
“Out” 終わり は、無線交信終了の意味があります。また”Wait Out”などのように、送って欲しくないという意味を含ませることもできます。
SITREP
英語
Alpha 1-1 “Bravo 1-2, This is Alpha 1-1. SITREP. Over”
Bravo 1-2 “Alpha 1-1, This is Bravo 1-2. SITREP. (現在位置) (移動方向) (現在の状態) (今後の予定). Over”
Alpha 1-1 “Bravo 1-2, This is Alpha 1-1. Roger that. Out”
日本語
Echo 1-1 「Foxtrot 1-2 こちら Echo 1-1。SITREP。送れ」
Foxtrot 1-2 「Echo 1-1 こちら Foxtrot 1-2。SITREP。(現在位置) (移動方向) (現在の状態) (今後の予定)。送れ」
Echo 1-1 「Foxtrot 1-2 こちら Echo 1-1。了解。終わり」
SITREP(シットレップ) はSituation Report (状況報告)の略です。現在位置、移動方向、現在の状態、今後の予定などを報告します。
LOCSTAT
英語
Alpha 1-1 “Bravo 1-2, This is Alpha 1-1. LOCSTAT. Over”
Bravo 1-2 “Alpha 1-1, This is Bravo 1-2. LOCSTAT. (現在位置) (移動方向). Over”
Alpha 1-1 “Bravo1-2, This is Alpha 1-1. Roger that. Out”
日本語
Echo 1-1 「Foxtrot 1-2 こちら Echo 1-1。LOCSTAT。送れ」
Foxtrot 1-2 「Echo 1-1 こちら Foxtrot 1-2。LOCSTAT。(現在位置) (移動方向)。送れ」
Echo 1-1 「Foxtrot 1-2 こちら Echo 1-1。了解。終わり」
LOCSTAT (ロックスタット)とは、Location Status(現在位置報告)の略です。現在位置及び移動方向などを報告します。
確認
英語
Alpha 1-1 “Bravo 1-2, This is Alpha 1-1. ———.How Copy. Over”
Bravo 1-2 “Alpha 1-1, This is Bravo 1-2. Copy that. Over”
日本語
Echo 1-1 「Foxtrot 1-2 こちら Echo 1-1。了解か、送れ」
Foxtrot 1-2 「Echo 1-1 こちら Foxtrot 1-2。了解」
これは、命令は指示、情報伝達などが正しく伝わっているかどうか、受報者に確認を取るものです。英語の場合は”How Copy”の他にも”Do you copy” という聞き方もあります。
再送要求
英語
Alpha 1-1 “Bravo 1-2, This is Alpha 1-1. *********. Over”
Bravo 1-2 “Alpha 1-1, This is Bravo 1-2. Say again. Over”
Alpha 1-1 “Bravo 1-2, This is Alpha 1-1. I say again. ———. Over”
日本語
Echo 1-1 「Foxtrot 1-2 こちら Echo 1-1。*********。送れ」
Foxtrot 1-2 「Echo 1-1 こちら Foxtrot 1-2。再送せよ、送れ」
Echo 1-1 「Foxtrot 1-2 こちら Echo 1-1。再送する。———。送れ」
Say again(再送せよ)は再送を要求するものです。再送を要求された場合、I say again(再送する)と言って、再送します。